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2010年7月5日(月) [日記]

車中泊四国遍路の総括
1、参考書
 出発前から参考にした書籍としては、①松村博一著「四国八十八カ所 歩き遍路のはじめ方」大人の遠足BOOK JTBパブリッシング刊、1500円税別。書名の通り、歩き遍路について詳しいが、遍路の実態について知ることができた。②「四国遍路ひとり歩き同行二人 地図編・解説編」へんろみち保存協力会編、地図編2500円、解説編1000円。これは決定版ともいえる参考書。特に歩きで昔からの遍路道を行くなら必携。しかし車の場合は一番札所霊山寺前にある門前一番街で薦められて買った③「四国八十八カ所霊場へんろ地図」1000円税込みで十分だろう。④「るるぶ四国八十八カ所」838円税別。これはそれぞれのお寺の解説もあって一般的には使いやすい。この本にある「車遍路通し打ち高野山13日間」を参考にしたが、6日目からプランより先行するようになり、結果的には10日で結願となり、高野山奥の院も直行すれば11日目にいけたはずである。(実際には一ノ宮や西国のお寺に寄ったので12日目になったが)
2、地図
 地図は前出の「四国八十八カ所霊場へんろ地図」のほかに道路地図としてはでか字マップル「四国道路地図」1600円税別、50万分の一で全国を載せた「ライトマップル全日本道路地図」952円税別ともに昭文社刊、35万分の一の「道の駅旅案内全国地図」道路整備促進期成同盟会全国協議会発行、ゼンリン販売、1100円税別を使った。「道の駅旅案内全国地図」は道の駅と立ち寄り温泉が網羅されていて大変参考になった。縮尺は小さいが寝場所と温泉探しに大変役立った。
3、ナビおよびGPS
 ナビはSONYのnav-u2という製品。現在ではもっと新しいバージョンが出ているようだが、これが非常に賢い。これなくしてはひとりで(地図読み=ナビゲーターなしで)スムーズに回ることはできなかっただろう。経路検索自体はちょっと首をひねるようなところ(案内板と違うルートを示すことがままある)もないではないが、間違いなく現地まで連れて行ってくれる。事前に八十八カ所のお寺を検索して登録しておいたのがよかった。それと旅にはいつも持ち歩いているGARMIN社製のGPS「GPSmap 60CSxJ」。これにも八十八カ所のほか諸国一ノ宮、日本百観音(西国、坂東、秩父)が登録してある。これで次はどのお寺や神社が(直線距離で)一番近いかたちどころに分かる。そして走ったルートも記録される。
4、寝場所
 これはすでに述べたように、6月28日白峯寺の駐車場に泊った以外はすべて道の駅に泊った。車中泊の寝場所としては道の駅がもっとも安全でお勧めできる。ほとんどの道の駅で大型トラックを含むお仲間が泊っていた。トイレも洗面所もきれいである。すでに述べてきたが、車中泊はきわめて快適だった。2週間の旅はそれなりに疲れもたまりそうなものだが、やはり早寝早起きがよかったか。ほとんど毎晩10時前に寝たし、5時過ぎに目覚めた。なまじの海外旅行よりは睡眠をとったかもしれない。
5、食生活
 これは残念ながら豊かとはいえなかった。マトモな食事は足摺岬の食堂で鰹のたたきを食べたのと、二日目の神の山温泉、檮原の「雲の上のレストラン」くらいか。というのも夕食には酒を飲みたいので、寝場所とセットでないと具合が悪いのだ。だから夕食はコンビニで鶏の唐揚げなど酒の肴になるものを買ってベッドの支度をしてから車の中で飲み始める、ということが多かった。朝もコンビニで何か買い込み、昼は運転しながらナッツを食べたり、札幌の従姉妹が旅のお供にと送ってくれた鮭とばをかじる、というような具合だ。それでも栄養には多少気を遣い、毎日野菜ジュースを2本飲むようにしていた。おかげで体重は帰宅後2キロほど減っていた。
6、便利だった道具
 ①コールマンクワッドLEDランタン。これは一つのスタンドに4つの脱着式LEDライトがついているもので、4個同時につけることも、一つずつ取り外して使うこともできる。これで車内で十分に本を読むこともできる。トイレに行くときは一つ取り外して持って行けばよい。ランタンはもう一つやはりコールマンのLEDコラプシブルランタンというのを持って行った。これは前者ほど明るくはないが、夜中に目が覚めたときちょっとつけるのに向いている。②iPod、iPhone。iPodには音楽(クラシック、ポピュラー、歌謡曲など諸々)、落語(志ん生が多い)など取り混ぜて1700件以上はいっている。これをトランスミッターでFMに飛ばしてランダムに聞いている。iPhoneはブログの更新にずいぶん役立った。③システム電源およびリチウムイオンバッテリ。システム電源はバッテリーである。シガーライターから充電できる。夜ちょっと暑いときこれで12Vで回る扇風機を回した。この扇風機は2000円しなかったが正解。夜つまりエンジンをかけていないときのノートパソコンにも使った。リチウムイオンバッテリはiPhone、iPodの充電用だ。シガーライターソケットは4個に拡張している。これでナビ、GPS、システム電源、リチウムイオンバッテリの充電を同時に行う。システム電源とリチウムイオンバッテリは100Vのインバーターを介している。これで今回の電源関係補ほぼ問題なかった。今後の課題としてはもっと容量の大きいサブバッテリーとインバーターを使えるようにすること。
7、持って行ったがほとんど使わなかったもの
 コールマンワンバーナー、LODGEサービングポット。つまり自炊はまったくやらなかった。お湯を沸かしてインスタント味噌汁くらいはできるかとも思っていたのだが全然。サービングポットというのは小型のダッジオーブン。コールマンの折りたたみ椅子。これも使わなかった。最後の草津の道の駅で一回使っただけ。12Vで使う温冷蔵庫。冷たいビールを飲みたいと思って15000円も出して買ったのだがあまり冷えないし意外と容量を食うのでシガーライターソケットを熱で溶かしてしまった。これは交換したが以後使用中止。意外と場所もとるし。冷たいビールはコンビニで買えばよい。
8、コンビニ、日帰り入浴施設
 コンビニはまさしくコンビニエンス。どこでも同じ品揃えがある安心感が大きい。それだけ地域の特色がなくなってしまった、ということでもあるのだが。日帰り温泉がこんなにもあるとは思わなかった。ほとんど毎日温泉で汗を流すことができたのはありがたかった。料金は500円~1000円。
9、費用
 まだ正確には整理できていないが、一番大きいのはやはり納経料。各お寺で納経帳300円、白衣200円の計500円、八十八カ所で44000円。その他の寺社も含め計50000円くらいか。次にガソリン代約45000円。菅笠、輪袈裟、金剛杖、納経帳、白衣などの巡礼用品が21050円。駐車場代がぜんぶ把握し切れていないがおそらく5000円くらい。徳島和歌山フェリー7400円。高速道路代、ロープウェイ、ケーブルなどで18000円。食事代これが計算し切れていないがやはり40000円くらいはかかっている。これで締めて186450円もしくはもう少しかかったか。財布の残金から見てもそのくらいだろう。
10、そして最後に
 八十八カ所を廻って一応形通りにお参りし、道々感じたことは、何か謙虚な気持ちになったように感じたことだ。悟りを開いたなどということでは決してないが、弘法大師という巨大な存在を多少なりとも感じたのかもしれない。そして歩きで回っている人の姿を見ると本当に頭が下がる。意外に若い人もいたし、外国人(西洋人)も4~5人いた。途中、100回以上廻った人が使う錦の納札を四カ所で見た。最初は遠慮していたのだが、そのうち2枚をいただいてきた。一つは231回目という85歳と83歳のご夫婦のもの。もう一つは79歳の男性で133回目。二つとも両親の仏壇にお供えしたが、八十八カ所を231回も廻る人生というのはどういうものだろう。今回のように12日で高野山までお参りしたとして2700日である。年齢から見てもっと時間がかかっているだろうし、全部ではないにしても歩きもあるかもしれない。どのような動機でそこまでやるのか。いずれ一度は歩いてみたい、と思うが、今のところ自信は全くない。よほどの覚悟が必要だろう。それが修行ということか。
タグ:車中泊 遍路
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